プロのマリンバ奏者さんとオンラインでレッスンしました。
遠く離れて住んでいる方とレッスンができるなんて、とても嬉しいことです。

音が跳躍するときにミスタッチしたくない。

音が跳躍するときにミスタッチをしてしまう。
それは「マリンバあるある」ですね。(ほかの楽器でもそうかもしれませんが。)誰だって「ミスタッチはしたくない」と思いがちですよね。

立つ場所を見直す

彼女の様子を見ていて一番気になったのがマリンバとの距離。すなわち立つ場所でした。

マリンバとの距離が近すぎて、彼女の腕が十分に使えていない。そんな風に見えました。

腕が十分に使えていないというのはどういうことか?というと、私たちの腕は前で使うようにデザインされています。マリンバとの距離が近くなると、自ずと腕を引き込む形になってしまいます。そして、腕が十分に使えていない、と見えたのです。

彼女の腕、本来の長さを使って演奏をしてほしくて、マリンバとの距離をとってもらうように提案しました。

え?マレット1本分?!

「下がってもらえますか?」
「このくらいですか?」
「もっと、もっと。」

こんなやり取りを繰り返し、結局落ち着いた場所はなんとマレット1本分も下がった場所でした。

ここで気を付けていただきたいのは「マリンバを演奏するときにはマレット1本分離れなくちゃいけないんだ!」ということではありません。これはあくまでもこの時の彼女のケースです。ヒトはそれぞれ身長が違いますし、体格も違います。そして楽器もマレットも違い、どのくらい腕を伸ばして演奏したいか?も違いますからね。

マリンバとの距離を取ることで、腕が十分に使うことができ、楽に跳躍できるようになりました。

下半身を使う

マリンバとの距離が離れてしまうと、いつもと違う感覚なので、弾きづらく感じてしまいます。
きっと「マリンバの近くに行きたい!」となると思います。彼女もそんな感じでした。
次に気になったのは下半身の使い方です。

そこで股関節を使って少し前かがみになることを提案しました。
なれない動き、なれない距離感で下半身はかたまってしまっているのが見えたので、股関節、ひざ、足首に動けることを思い出してもらおうと屈伸運動をしてもらい、「動けるよ。」と思ってもらうことにしました。

「動かそう!」とか「動かさなきゃ!」と思わなくても、「動けるよ。」と軽く思うだけで大丈夫です。
軽く思うだけで身体は「動ける」とことを思い出してくれて動いてくれますから。

身体の使い方を変えるだけで、音は変化する

腕、本来の長さを十分に使うことで、楽に跳躍できることができて、下半身を使うことでパワーのある音が出るようになり、画面越しの私でも十分に分かるような変化が見られました。

ヒトは元々動きに適したデザインをしています。それをどのように使っているのか?は自分次第です。自分の身体とココロが喜ぶような身体の使い方をしてあげましょ!

アレクサンダー・テクニークのレッスンは日常生活の動きについて、演奏中の動きについて、思考についてのレッスンです。気になる方は是非お問い合わせください。