浜松市在住のマリンバ奏者間瀬早綾香です。ただいまアレクサンダー・テクニークの教師になるための実習中です。
マリンバ初心者さんのレッスンで気づいたことをシェアしますね。
私のところにレッスンに来るようになって4回目の生徒さん。
マレットを持って構える。という演奏するまでの動きが私は気になりました。
なんというか?「戦闘態勢に入る」とでも言いましょうか?演奏しようとするときに力が入り、身構える、そんな様子に見えました。
その状況から不必要な力を抜いてマレットを持って構えてほしいな。と思ってみていました。
カギはマレット?
生徒さんとマレットはどんな関係性だろう?とふと疑問に思いました。
まずは触るだけ
そこで、生徒さんにマレットをよくよく観察してもらいました。まるで初めての物を見るかのようにいろんな角度から見たり、触って観察してもらいました。
そして、「先っぽが丸くてかわいいものですよね。」ってことも一緒に確認しました。(マレットって丸くて、いろんな色や材質の物があってかわいいです。)
次は腕を伸ばすだけ
次に一緒にやってみたのは腕を伸ばすだけの動きです。腕の付け根はどこなのか?腕はどうやったら伸ばせるのか?というのを一緒に確認しました。
音を出すための動作を確認
音を出すためにはどこを動かしたら音が鳴るでしょう?
手首?
肘?
肩?
どこの関節をどのように動かしたら、マレットと鍵盤が出会うことができて、音を鳴らすことができるでしょうか?
一つ一つの関節の動きを確認しました。
別のもので音を鳴らしてみる
マレットではないもので音を出してもらいました。
私のレッスンでしばしば登場する「みどりちゃん」。このみどりちゃんを使って音を出してもらいました。
もちろん、こんなフワフワしたものでは音は出ません。
ただ、「丸いもの(マレットではマレットの先の部分)が鍵盤に触れて音を出している」ということを思い出してほしかったのです。
単純に「棒を持って音を出す」という行為から一度離れて音を出してもらいました。
こうして連続して行っている動きを一つ一つ分解して確認してもらいました。
思わぬ反応
生徒さんが
「あ、そっか」
となにか納得された様子だったので、理由を聞くと
「音楽って楽しむものだった。って思ったんです。」
とおっしゃいました。
そんな反応があるとは思わず、私はとても驚き、そして嬉しくなりました。
この生徒さんの場合、構えた時に「戦闘態勢に入る」ように感じられるほど身体が固く力が入っていたのですが、心も同じように固くなり、音楽を楽しめる状況ではなかったんですね。
「力を抜いて」という言葉は使いがちです。
でも、力をどう抜けばいいのか?力をどうやって抜いたらいいのか?ということまでは分かりません。
具体的に必要な動きは何か?ということを明確にしていくことで不必要な動きが見えてきます。そして結果、力を抜くことができ、身体もココロも軽くなることができます。
身体の動きはココロに影響しココロの動きは身体に影響するもの。と改めて感じました。