アレクサンダー・テクニークのレッスン

浜松市在住のマリンバ奏者、そしてアレクサンダー・テクニーク教師(実習中)の間瀬早綾香です。

私はアレクサンダー・テクニーク教師になるための試験に合格し、ただいま実習生レッスンの最中です。

実習生レッスンってなに?

実習生レッスンってなに??
アレクサンダー・テクニーク教師になるために1600時間以上の授業を受けたり、ワークショップを行ったり、レポートを提出したり、様々な課題があります。その中で「3人の先生に自分が生徒さんにレッスンしている様子を見ていただくという試験」というものがあります。その試験に合格したら実習生レッスンに入ります。
レッスンとしては、1人の生徒さんに1回30分のアレクサンダー・テクニークのレッスンを10回します。最後に生徒さんに感想を書いていただき終了。それを5人の方に行います。

どんなことをするの?

記念すべき初めてのレッスンでのことです。
生徒さんは私のレッスンを受けてくださったことがあるので、「アレクサンダー・テクニークとは?」というお話はしていたので、「F.Mアレクサンダーさんってどんな人?どうやって発見をしたの?」ということをお話しし、アレクサンダー・テクニークの原理についてお話ししました。
10回のレッスンではその原理を説明しながら進めていきます。

私が一番守りたいこと

私がレッスンの中で一番守りたいと思っていることは、私のレッスンは生徒さんの安心安全な場であるということ、
それは、決して否定することはしない、どんな探求をしてもよくて、どんな挑戦も出来る場を作るということです。

私も身に覚えがあるのですが、「どうしよう…。今回、練習してないんだよね。先生に怒られるかな…。」と子どものころ、びくびくしながらレッスンに行ったこともあります(笑)。
びくびくしながらレッスンに行っていては「怒られないこと」が目的になってしまい、レッスンに行く意味がありません。

私は生徒さんのやっていたことと違うことを提案することもあります。
でも、それは生徒さんのやっていることが間違っていて、私が正しい。ということではありません。
生徒さんのやり方はそれはそれでいいのです。ただ私は別の方法を提案し、生徒さんの選択肢を増やすお手伝いをするだけです。

どういう意味か?というとA地点からB地点に行くにあたり、
・電車で行く
・車で行く
・歩いて行く
・自転車で行く
と様々な方法が考えられるとします。それは、何を優先させるか?で方法が変わってくると思います。「料金が安い方が良いのか?」「移動時間が短い方が良いのか?」「運動量が多い方が良いのか?」目的によって最適な方法は変わってきますよね?
私は生徒さんの選択肢を増やすお手伝いをします。

まずは頭とセキツイの関係

生徒さんに一通りの説明をしてから、「立つ・座る・歩く」など簡単な動きをやってもらおうと思いました。
生徒さんが「早く歩くと脛が痛くなるんです。それが気になります。」
仰ったので歩くところを見せてもらいました。
すると、歩き始めるときにほんの少し頭を後ろに引くような動きが見えました。なので頭はセキツイの上でバランスよくいることの大切さをお話ししました。

個人差もありますが、頭の重さは大体5キロくらいだそうです。私たちのセキツイは常に5キロほどの重さのものを支えています。しかし、セキツイの上で頭がバランスよく乗っていない場合は20キロほどの重さが乗っているのと同じくらいの負荷がかかってしまうそうです。20キロって6歳の男の子の平均体重がちょうどそのくらいです。6歳の男の子をずっと肩車しているのと同じことになりますよね?!そりゃあ疲れますよね(笑)

私たちは脊椎動物

私たちヒトは脊椎動物です(「え?何が言いたいの?!」ですよね…。)
魚もヘビもチーターもネコもイヌも脊椎動物です。(「だから何?」ですよね…。)
魚、ヘビ、チーター、ネコイヌが動く様子を考えてみてください。それらはみんな頭から動いて身体全体の動きをリードしています。脊椎動物は頭から動いて身体全体をリードするように元々デザインされています。私たち、ヒトは二足歩行を始めたので頭から動くと言われてもピンとこないかもしれません。
私たちヒトも(ほんのわずかな動きではありますが)頭が前に上に動きをリードすることで元々デザインされたように動くことができます。

動き始めは頭から

以上のことをお話しし、繊細に頭が前に上に動きをリードして歩くということをやっていただいたら
「これはいい!!!」
と喜んでくださいました。生徒さん自身も自分自身の観察することに長けた方でわずかな変化もキャッチしていらっしゃいました。そうです、アレクサンダー・テクニークは自分自身を観察することがとても大切になってきます。自分自身が何をしているのか?に気づき、「今までのやり方を変えよう」と分かれば新しいやり方に取り組むのは難しいことではありません。しかし、新しいやり方が定着するかどうかは別問題です。

アレクサンダー・テクニークはとてもシンプルなものです。しかし定着させるには、無意識にやっていたことをいかに意識的にやるか?ということがとても大事になってきます。

生徒さんはマリンバを演奏される方なので、その後はマリンバの動きについてもレッスンしました。その様子は次の記事でお伝えしますね。

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