アレクサンダー・テクニークを学んでよかったこと

アレクサンダー・テクニークを学んでいてよかったなあ。と思えることはいくつかあります。レッスンをする際の引き出しが増えたこともそうですし、演奏するときも身体の使い方が変わったことにより、身体に痛みを感じることなく楽に演奏できるようになりましたし、日常生活においても疲れにくくなりました。

また、以前ならヒヤッとして「どうしよう!」と慌てふためくようなことが起こった時に冷静でいられるようになった、と感じます。

それは、本番中のドキッとするような「事故」でもそうですし、日常においても同じことが言えます。

先日の本番での出来事です。
いつものようにマリンバを車に積み込み、会場で積み下ろし、組み立てて…。とやっているときに組み立てているときに鍵盤が1つない!!(マリンバの鍵盤はピアノと同じ並びになっていて、白鍵側、黒鍵側の2つになっています。それらは紐でつなげてあり、持ち運ぶ際はくるくると布で巻いて持ち運んでいます。)

鍵盤が1つないだけで演奏することはできません。マリンバの積み込み積み下ろしの手伝いをしてくれていた息子は「車の中になかったよ」と。

瞬時に私の頭の中でぐるぐるといろいろな考えがめぐりました。
家に忘れてきた??

会場から家までは車で30分ほどなので帰ることは可能です。本番までには余裕で間に合います。とりあえず、家にいる家族に確認できます。

交通量の多い道路に車を一時停止しながら楽器を積み下ろししたので、そのすきに盗まれた?!(若いころ、楽器の搬入をしているときに、バッグを盗まれた経験ありの私です。所持金700円でしたが。苦笑)

これは困ります!!多分、いや絶対に盗んだ人にとってはなんの価値もないものだと思いますが、マリンバは鍵盤が命です。鍵盤がなくなったら楽器として役割を果たしませんし、代わりの物を購入するのはとても大変なことになってきます。

駐車場に行き、車の中を確認するとシートの陰に隠れていました。

以前の私だったら、自分の思い通りにならない状況が起きた時には焦り、慌てていました。「車の中になかったよ」と言っていた息子のことを責めていたかもしれません。

「もし盗まれたらどうしよう?」「忘れてきたらどうしよう?」という妄想がよぎっても「どうしようどうしよう」と慌てふためいたり、イライラすることなく、私は頭セキツイのことを思い出し、「今、この瞬間は自分は何をしているのか?」ということにフォーカスし、落ち着いていることができました。

もちろん、息子を責めることもしませんでした(笑)。

今回はまだ小さな出来事でしたが、様々な窮地に立った時にアレクサンダー・テクニークを思い出し、落ち着いていられるようになったと思っています。

アレクサンダー・テクニークのレッスンは日常生活の動きについて、演奏中の動きについて、思考についてのレッスンです。気になる方は是非お問い合わせください。