言葉の選択で変わる人の印象、動き|アレクサンダー・テクニーク

浜松在住マリンバ奏者、そしてアレクサンダー・テクニーク教師になるための実習中の間瀬早綾香です。

私はアレクサンダー・テクニーク教師になるために7年半ほどBodyChanceという学校で学んでいます。BodyChanceではとても多くの先生から学んできました。最終過程を終えた今でも授業を受けて学んでいます。

先日は俳優のカズさんこと倉持一裕先生の授業で、私はオンラインと対面のハイブリット型でレッスンをするときのことをレッスンしていただきました。

届ける

レッスンのイントロ部分を見ていただきました。その時に私は

「対面で私のそばにいる生徒さんにも画面の向こうにいる生徒さんにもお届けしなきゃいけない。」
と私が言ったら、カズさんがすかさず

「なんて言いましたか?」とご指摘が。

「届ける」という言葉を使ったことに対してご指摘をいただきました。

私が何気なく使っている言葉でした。

「届ける」ではいけないのでしょうか?ほかに適切な言葉があるのでしょうか?

ご招待する

「『届ける』ではなく『ご招待』を使ったらどうですか?」と提案されました。

偉大なるアレクサンダー・テクニーク教師のキャシー・マデン先生はよくこの「ご招待」という言葉を使われます。

話をするとき、相手をご招待する
演奏をするとき、お客様をご招待する
演技をするとき、お客様をご招待する

といった感じに誰かに対して何かをするときには「ご招待」するという言葉を使われます。

「届ける」と「招待する」と意味を調べてみました。

とど・ける【届ける】 の解説[動カ下一][文]とど・く[カ下二]

物を持っていき、先方へ渡す。「お歳暮を―・ける」学校・役所や会社上役などに申し出る。届けを出す。「拾得物を―・ける」


出典:デジタル大辞泉(小学館)

しょう‐たい〔セウ‐|シヤウ‐〕【招待/請待】 の解説[名](スル)《古くは「しょうだい」》客を招いてもてなすこと。催しなどに客として招くこと。また、人にわざわざ来てもらうこと。「祝賀会に―される」「―券」

出典:デジタル大辞泉(小学館)

言葉のニュアンスの違い

「届ける」では、相手は受動的になってしまうと私は思いました。
「宅配便が家に届く」のように受け取る方は「やむを得ず受け取る」「受け取らざるを得ない」というような押し付けてしまう場合も含まれるのかも。と思いました。

一方「ご招待」では、相手がより能動的になると思いました。

こちらがご招待し、相手が自分の意志でこちらに来る。という印象を受けました。

ちょっとした言葉の違いを自分が使うことにより(これは人に対してもそうですし、自分自身に対して「使う」時も含みます)、与える印象、受け取る印象が違います。それによって動きも変わってきて、動きやすいからだに変わってくると思いました。

言葉を選択するときにちょっと気にかけてみてくださいね。