「話しをする」というレッスン|アレクサンダー・テクニーク

浜松在住のマリンバ、打楽器操奏者、そしてアレクサンダー・テクニークの教師の間瀬早綾香です。

もう11月になりますね。今年も残り2か月となってしまいました。早いものです。


先日、「話す」ということをテーマにしてレッスンした時のことをシェアしますね。

「話すレッスン」なのに身体を動かす?

zoomで画面越しに生徒さんにお会いしました。
生徒さんが腕を使う時になんとなく身体全体が固いように感じたので、簡単なストレッチや運動・・・とまでは言いませんが簡単な動きを一緒にやっていただきました。

身体をちょっと動かすだけで、セキツイの動きが良くなって腕も動かしやすくなっていくのが見えました。生徒さんも腕が動きやすくなり、腕にあった違和感が緩和された様子でした。


ヒトの身体ってほんの少しのこと(動きがきっかけのこともあれば、心理的なことがきっかけのこともあります)で身体が動かしやすくなるので面白いものです。そして、「動かしづらい」「痛い」という時は、それは身体からの何かしらのメッセージです。そんな時はどこかがかたまってしまっていることが多いです。(他に原因がある場合もあります)
そして、セキツイが動かしやすい状況になると自然と身体全体の動きがよくなり、パフォーマンスの質が上がっていきます。(この場合、腕の使いやすさが変わり、「話す」というパフォーマンスの質も上がります)

何を話したらいいの?

生徒さんは「こういう場面で話すときに困っている」「こういう場面でこんな風に話したい」というような具体的な悩みや望みがあるわけではありませんでした。なので「なんでもいいので最近食べたものやこれからの予定など話してください」と私の方から提案しました。話すという行為は誰もが毎日やっていることでしょ?

「無意識に話す」と「意識的に話す」の違い

話してくださった内容は「週末に合唱のコンサートに出演して、その後ディズニーシーとディズニーランドに家族と行く」というなんとも羨ましい素敵な内容でした。

1回目の印象としては「生徒さんの独り言に私が付き合っている」という印象を受けました。

頭とセキツイの関係を思い出して(これが《アレクサンダー・テクニークを使う》ということです)息は上向きという意識を持って、聞いている人(私)を招待する気持ちで話してください」とアドバイスしました。

そして話していただくと・・・。

さっきとはまるで別人のように明るく優しい表情で声も明るくなりました。

ご本人に感想をお聞きすると

「1回目は遊びに行く罪悪感を感じていましたが、2度目に話した時はとても楽しみな気持ちになりました。」

とおっしゃっていました。その後はディズニーの話で盛り上がりました。

「話す」という行為は無意識にやりがちですが、意識的に行うことで相手へ与える印象は大きく変わりますし、自分自身の気持ちも大きく変わります。

無意識でやっていたことをちょっと意識的にやってみませんか??