ミスタッチを減らす身体の動かし方

中学生のレッスンでの出来事です。

とてもよく練習してありました。私はその子がどんなことを望んでいるのか?知りたくて

「どんなことが気になるの?」

と聞きました。

私は相手の望みを聞いて「何をしたいのか?どうなりたいのか?」を明確にすることをレッスンでは大切にしています。(おもしろいことに、そこで出てくる望みを掘り下げていくと、「自分が口に出した望み」と「本当に望んでいること」とずれている場合があります。)

その子の望みは

「ミスタッチをへらしたい。」

とのことでした。確かにミスタッチは多く見られました。そして私には腕の動きがとても気になりました。

そして1つ質問をしました。

「腕が動いてマレットが動くの?それともマレットを動かすために腕を動かすの?」と。

もちろんその子が答えてくれたのは

「マレットを動かすために腕を動かす。」と。

そして弾いてもらうと、腕の無駄な動きとともにミスタッチが減りました。

なぜ、私がそのような質問をしたのか?というと腕を動かしすぎることでミスが生じてしまうように見えたからです。

何のために身体を動かしているのか?

どのように動かしているのか?そして、どのように動かす必要があるのか?

ほんのちょっと立ち止まって、考えてみると見えてくることがあると思います。

また、もう一つ私が伝えたことは

「音楽は身体で表現するのではなく、音で表現しましょうね。」と。

その子の演奏は、演奏する時のアクションのわりに音では表現しきれていない様に思いました。

そんなことを話してから弾いてもらったらよりミスタッチが減り、より洗練された演奏となっていきました。

打楽器を演奏する人の中にはアクションがとても大きい方がいます。アクションを大きくすることでより効果的な時もあります。

でも、そればかりにとらわれてしまって、音楽がおろそかになってしまったら本末転倒ですよ!

お気をつけて!!