浜松市在住のマリンバ奏者、アレクサンダーテクニーク教師の実習中の間瀬早綾香です。
ある中学校の吹奏楽部の顧問の先生とお話しする機会がありました。
アンサンブルコンテストの時にマリンバが冷えてしまって響かない。どうしたらいいですか?
とおっしゃっていました。
マリンバが冷えて響かないから失敗しました。
先生の話を聞くと、アンサンブルコンテストは12月、1月から地方の大会が始まるのでとても寒いです。運営上、楽器を寒い外から搬入して、楽器が室温になじむ前に演奏せざるを得ない状況にあります。
「これまでに、マリンバの音が響かず失敗してしまったことがあるので、どうにかしたい」とのことでした。
マリンバの音が響かないから失敗したのでしょうか?
私はそこがちょっと引っ掛かりました。
失敗の原因を探る。
人前で演奏するときは予想できないことが起こったり、自分の思い通りにならないことはよくあります。
また、失敗した時の原因は1つではなく、いくつかの要因が絡み合って失敗につながるという可能性は十分に考えられます。
前回の投稿(pをクリアな音で演奏したい|アレクサンダー・テクニーク、マリンバ)でも話題に出しましたが、Man、Macine、Music、Methodの4つのMを考えて改善できることを考えてみるといいと思います。
Man→メンバー交代?(個人的にはそれはかわいそうな気がします)人を変えなくてもMind、すなわち考え方を変える。は出来そうです。
Macine→機械、すなわち楽器を変えるのも可能ならばいいと思います。そもそも楽器の個体差によって鳴らない楽器もありますから(でも、それは現実的ではないですよね)。マレットを変えるのもいいですね。
楽器を温めるのもいいかもしれませんが、急激な温度差を与えるというのは楽器にとって良いこととは私は思えません。
Music→あらかじめ「楽器が鳴りづらい」ということを考慮した選曲を考えるというのはありかもしれませんね!しかし、すでに準備していた場合は、曲を変更するのはちょっと大変なことですよね。
Method→方法に関しては、運営側に搬入時間を早めてもらって室温に楽器がなじむ時間を長く取る、という交渉をするのも一つだと思います(しかし簡単にできることではありませんよね)。また、音の出し方に工夫することもできますね。
刺激に対してどう反応するか?Mindを変えてみる。
このように不可能と思えることも含め、いろいろな方面から見て、考えてみるとどこを改善したらいいのか?ということが見えてくると思います。とりあえず手っ取り早く変えることができるものはManのMindだと思います。
どういうことか?というと
楽器が響かない!という刺激に対してどのように反応するか?ということがポイントになってきます。
楽器が響かなくて失敗した、というのは
楽器が響かない
↓
「いつもと違う!どうしよう!!」と動揺することにより失敗したのではないでしょうか?
楽器が響かないから悪い。のではなく、それに対しての自分の反応により引き起こされた結果ではないでしょうか?
楽器が響かない!
↓
「楽器が響かないことは想定内!だから大丈夫!」と思ったらいかがでしょう?
舞台の上というのは想定外のことが起こる場所です。想定外の刺激が来るとびっくりしてしまい、身体が固まってしまい思い通りのパフォーマンスができないのがヒトというものです。
そんな中、「こんなことが起こったらいやだな」と思うようなことを「こんなことが起きるかもしれない」と思って心の準備をして練習しておくと、いざ起きてしまったときに動揺することなく、落ち着いてパフォーマンスできるとおもいますよ!そんなときにアレクサンダー・テクニークが役に立ちます!
アレクサンダー・テクニークのレッスンは日常生活の動きについて、演奏中の動きについて、思考についてのレッスンです。気になる方は是非お問い合わせください。