【腕の使い方】お盆を持つとき、マレットを構えるとき|アレクサンダー・テクニーク、マリンバ

浜松在住マリンバ・打楽器奏者でアレクサンダーテクニーク教師の実習中の間瀬早綾香です。

アレクサンダー・テクニークのレッスンでは演奏するときの身体の動きについてのレッスンをしますが、ときには日常の身体の動きについてレッスンをすることがあります。

重いものを乗せたお盆を持つレッスン?

先日は「重いものを乗せたお盆を運ぶ時の動き」ということについてレッスンしました。

生徒さんは「腕の筋肉がないので、重いものを乗せたお盆を運ぶときに腕が疲れてしまう」とおっしゃっていました。

もちろん、ある程度の筋肉量は必要だと思います。でも、重いといっても筋トレで使うようなダンベルやバーベルを持ち上げるのではないですからね。なので、そこまでの筋肉量がなくても大丈夫!!

生徒さんの動きを見せてもらいました。

するとちょっと脇を広げて(肩関節の外転)からお盆を持っていました。

脇を広げるのはよく見られる動きです。マリンバの演奏でもそのように脇を広げて演奏する方は多いです。(私もその昔、卵一個くらい脇を広げて、と言われていました。)時に脇を広げすぎてしまうことはよくあることです。

お盆を持つために必要な腕の動きは?


お盆を運ぶ際にしている腕の動きはどのようなものでしょうか?
①腕を少し前に出す(肩関節屈曲)
②肘を曲げる(肘関節屈曲)
③脇をお盆の幅だけ広げる(肩関節外転)


この時にちょっと気にかけていただきたいのが、(腕は身体の前で使うと使いやすい構造になっているので)腕をちょっと前にと思って①の動きをしていただきたいのと、③はお盆の幅だけと思っていただきたいです。

生徒さんには「『前ならえ』してからやってみてください。」とお声がけしました。すると…

「うん、いいかも~!!」

と喜んでくださいました。

普段やっている動きとは違う順序でやることにより、自分の思い込み(この場合、脇を広げないと!という動き)が抑制されて新しい動きになり、余分な力を入れることなく、必要最低限の力で行うことができることがあります。

マリンバの演奏にも使える腕の動き

前述しましたように、脇を広げる動き(肩関節外転)はマリンバを演奏するときにも使う動きですが、時には広げすぎてしまう姿をしばしば見かけます。

やってもいいと思いますが、やらなくてもいいかな?とも思います(笑)。
(やらなくてもいい動きをすることで、余計な力が入ってしまいます。)

脇を広げる目的は何でしょう??そこを今一度考えてみるといいかもしれません。
もちろん、音が離れている場合には脇を広げる必要があります。音が近い場合は脇を広げないと弾けないかしら??

マレットを構えるとき、当たり前のようにやっている動作をちょっとやめてみて、『前ならえ』の姿勢から、マレットを音盤においてみたらいかがでしょうか?

今までの脇の広がり具合と比べていかがでしょうか?動画を撮ったり、写真を撮ってビフォーアフターを比べてみるとわかりやすいかもしれませんね。

使えそうなアイディアだったら使ってみてくださいね!

アレクサンダー・テクニークのレッスンは日常生活の動きについて、演奏中の動きについて、思考についてのレッスンです。気になる方は是非お問い合わせください。